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菅氏vs仙谷氏 上げ潮派と財政規律派、路線対立ですきま風?(産経新聞)

 鳩山政権の経済政策を担う菅直人副総理・財務相と仙谷由人行政刷新・国家戦略担当相の間にすきま風が吹いている。菅氏が景気回復のため、“確信犯的”な円安誘導発言をしたのに対し、仙谷氏が痛烈に批判。消費税率の引き上げをめぐっても、経済成長と無駄排除を重視する菅氏に対し、仙石氏は、増税論議の前倒しを主張するなど、路線対立も鮮明になっている。

 「首相を支えるという意味では仙谷さんと一体だ。財務相としても国家戦略室に大いに協力する」

 菅財務相は14日の就任インタビューで仙谷国家戦略相との連携を強調した。

 だが、菅財務相の言葉と裏腹に、経済政策について仙谷国家戦略相との路線の違いが目につく。菅財務相は就任会見で、輸出企業を念頭に「もう少し円安の方向に進めばいい」と発言。財政再建では、「経済のパイを大きくする中で、国債残高を相対的に減らしていく」と語り、経済成長による税収増を重視する、いわゆる“上げ潮派”に近い考え方だ。

 これに対し、仙谷国家戦略相は「(為替)レートの高い安いを言わないほうがいい」と、菅財務相を批判。昨年末の予算編成の終盤には「中期的には財政規律が何よりも大事」と語り、財政再建路線を鮮明にしている。菅財務相が二の足を踏む消費税の増税論議でも、「議論は常時しておくべきだ」と前向きで、“財政規律派”と位置づけられる。

 上げ潮派と財政規律派の路線対立は、前自民党政権時代の与謝野馨氏と中川秀直氏の関係を彷彿させる。

 組織の仕組みも対立の火種となりそうだ。仙谷氏が指揮する国家戦略室が予算の骨格を策定し、刷新会議が「事業仕分け」で予算の無駄削減にあたる。一方で、予算編成の実務は財務相が担う。景気対策や財政再建などをめぐり路線が食い違う両氏の役割分担は、容易ではない。

 菅財務相は、体調不良で辞任した藤井裕久前財務相からバトンを受け、代わりに国家戦略相を行政刷新相だった仙谷氏に引き継いだ。財政再建目標を示す「中期財政フレーム」の策定も仙谷国家戦略相の手に委ねられたが、菅財務相は引き続き経済財政担当を担うなど、「急場しのぎの人事で、両氏のすみ分けが明確ではない」(エコノミスト)との指摘もある。

 菅財務相は「成長戦略や雇用などは役割を切り分けるより、私が副総理として総理の代行をやる」と述べ、「副総理」の肩書を押し出し、経済政策の“司令塔”に意欲をみせる。

 一方、仙谷国家戦略相も着々と政権内で発言力を増している。政権内での主導権争いも絡み、2人の関係がぎくしゃくすれば、鳩山政権の経済財政政策運営も揺らぎかねない。

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